いよいよ来月に新紙幣が発行されます。7月3日の発行ということです。心待ちにしていた方も多数いらっしゃると思います。
今回の新紙幣発行についてはいろいろと多方面から意見があるようですね。
ここでは、新札の発行について気になることをまとめてみました。

新紙幣発行で起きるメリットは?

新紙幣の発行が7月3日に迫ってきました。楽しみにしていた人も多くいると思います。
新紙幣が発行されることでどのようなメリットがあるのでしょうか?

紙幣の偽造防止のため

日本の紙幣の偽造防止技術はかなり高いと言われていますが、偽造防止対策のため約20年間隔で紙幣の改刷は行われています。
偽造された紙幣が世の中に流通すると国民は自分たちが使用している通貨に対する信頼を失い、状況によっては損害を被ることがあります。そうならないように日本では約20年毎に紙幣の改刷を行っているようです。

ユニバーサルデザインを導入するため

ユニバーサルデザインは、障害、年齢、性別、国籍、人種にかかわらず、すべての人々が利用しやすいように考慮されたデザインを指します。これは特定の個人を対象とするのではなく、全員が等しくアクセスし使用できるよう工夫されています。
今回の新紙幣にもユニバーサルデザインが導入され、触って分かるように識別マークが配置され視覚障害者の方や外国の方にも優しくなっています。

新紙幣への切り替えによる経済効果

新紙幣に対応するために、自動販売機や券売機、セルフレジ、ATMなどのアップデートが必要ですので、事業者や金融機関は多くのコストがかかります。これを新札発行の経済効果とすると1兆円越えの経済効果があると言われています。

タンス預金の取り崩し

日銀調べによると、2022年12月末時点でタンス預金の残高が109兆円あるとされています。政府ではそのタンス預金をあぶり出して消費に回させようとの目論見があるようですが、新札発行によるその効果は小さいと言われています。理由としては新札が発行されたところで旧札が使えなくなるわけではないので何の問題にもならないということです。
タンス預金保有者は少しずつ新札に替えていくので、それが消費に回るという効果はあまり期待できないということです。

新紙幣発行とキャッシュレスについて

新紙幣の発行が近づくにつれ、キャッシュレス化が進んでいるから発行枚数はかなり少ないんじゃないかとか、また新紙幣の発行で自動販売機や券売機などの新紙幣への対応をしない業者が多く、キャッシュレス化に大きく弾みが付き新紙幣があまり流通しないなどと言われていましたがどうなるのでしょうか。

本当にキャッシュレス化は進んでいる?

日本でもキャッシュレス化は進んでいます。特に、新型コロナウイルスが蔓延した数年間で大きくキャッシュレス化は進みました。しかし、2020年時点で29.7%どまりで、世界各国と比較するとかなり低いレベルというのが現状です。
それでも、キャッシュレス化の動きはじわじわと強くなっています。キャッシュレス決済をするとポイントが付くというサービスもキャッシュレス化に貢献しています。

新紙幣発行がキャッシュレス化に手助け?

新紙幣の発行がキャッシュレス化を手助けする要因はほとんどないとの見方が大勢なようです。
自動販売機や券売機など新紙幣に対応することをしない業者もある程度はあったとしても絶対数は少ないと見られています。
例えば、ラーメン屋の券売機で新紙幣が使えないからとキャッシュレスにする人がどれほどいるだろうか。

まとめ

新紙幣の発行日が近づいてきましたが、新紙幣発行のメリット・デメリット両方の意見がいろいろと取りざたされていますが、まずは20年ぶりの新紙幣発行のお祝いをしたいものです。
日本の経済が低迷していますから、新紙幣発行で少しでも盛り上がってもらいたいものです。