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発芽玄米とは?発芽玄米の作り方
発芽玄米にするのは面倒そうだというイメージがあるようですが、実はとても簡単です。
更に、発芽玄米にするとことで、玄米食の欠点と言われていることが解決できるのです。
発芽玄米とは?
ちょっと分かりにくい写真で申し訳ないのですが、上の2粒が発芽前の玄米です。
下の3粒の胚芽部分がプックリしているのが発芽した玄米です。
発芽玄米は、玄米を食べることのデメリットを解決するだけではなく、発芽玄米にすることで栄養価がアップします。特に注目されているのが、ギャバが一気に増えることです。
【ギャバ GABA とは】
正式名称は『ガンマ-アミノ酪酸(ガンマ-アミノらくさん)』と言います。
人体に対する働きとして、高血圧の抑制や神経のイライラなどの抑制、肝臓や腎臓の働きの活性化、中性脂肪を抑えるなどが報告されています。
発芽玄米の効果
玄米食は健康に良いと言われていますが、デメリットもあります。
そのデメリットを発芽玄米にすることで解決できるのです。
【玄米のデメリットとされていること】
- フィチン酸によって体内のミネラルを排出してしまう
- 玄米に含まれる毒素が人体に重要なミトコンドリアを傷付ける
- 消化が悪い
- 農薬が残っている
【玄米のデメリットの解決策】
フィチン酸によって体内のミネラルを排出してしまう
実は、そもそも玄米にはフィチン酸は含まれてはいません。玄米に含まれているのはフィチンです。フィチンは体内に入るとフィチン酸と4つのミネラルに変化します。ここではフィチン酸とミネラルは結合していません。そして、フィチン酸は4つのミネラルと結合して体外に排出されるのです。ということは、体内のミネラルの量は減っていないということになります。「フィチン酸によって体内のミネラルを排出してしまう」というのは誤解だということになります。
玄米に含まれる毒素が人体に重要なミトコンドリアを傷付ける
この毒素というのはアブシジン酸を差しています。
アブシジン酸は発芽抑制因子と呼ばれるもので、人の細胞内のミトコンドリアを傷付けると言われています。このアブシジン酸を抑える方法があります。それは、発芽玄米にする方法です。発芽玄米にすることで発芽抑制因子が抑えられ、ミトコンドリアを傷付けるアブシジン酸が無毒化されるのです。
消化が悪い
玄米の場合、硬い皮というか殻で覆われている状態なので、普通に炊いてしまうとやわらかく炊き上がらない訳です。玄米モードがある炊飯器で炊くのもいいのですが、安定して美味しくは炊けないようです。
そこで、この場合にも発芽玄米にするという方法がベストです。発芽玄米にしてから炊けば、白米と同じように炊くことが出来ます。消化も驚くほど良くなります。
農薬が残っている
農薬が残留しているようで玄米食は心配だという場合の一番の対処方法は無農薬の玄米を購入することです。当たり前過ぎる対処方法ですが、確実な方法です。価格的には少し高額になってしまいますが。
もう一つは、発芽玄米にする過程で、水に長時間浸すので農薬が水に溶け出させる方法です。発芽玄米にすることを前提にするので便利な方法です。
更に、知り合いの農業関係者に訊いてみたのですが、玄米の残留農薬による健康被害のリスクはほぼないと思ってくれてもいいとのことでした。考えてみれば、玄米の残留農薬のことを言い出すと、他の野菜も食べれなくなってしまいますからね。しかし、この件はあくまでも私個人の見解としてご理解ください。
以上のように、発芽玄米にすることによる効果は高いので、玄米食にするのなら発芽玄米を食べて貰いたいと思います。
発芽玄米の作り方
発芽玄米の作り方はとても簡単です。
ネットで検索するといろいろ難しく書いているサイトも見かけますが、基本的に芽が出ればいい訳です。気温の問題で、すぐに芽が出て来る季節もあれば、なかなか出て来ない季節もあるので、そこにだけ注意をすれば簡単です。基本は、玄米を軽く水洗いしてボールなどに入れ、水に浸すだけです。下に、気温が高い時と低い時の注意点を挙げておきます。
気温が高い季節(5月~10月)
- 気温が高い時期には、1日で発芽状態になります
- この時期の気温では雑菌が繁殖し易いので、マメに水を替えましょう
- 特に泡が出て来たら早めに水を替えます。ニオイが出て来た場合も同様です
- 予定よりも早く発芽状態になったら、冷蔵庫に入れるか直ぐに炊くことをお勧めします
気温が高い季節(11月~4月)
- 気温が低い時期では、発芽状態になるまでに時間がかかります
- 人肌程度の温度まで上げたぬるま湯に浸すと早く発芽状態になります
- 水を替える度にぬるま湯に浸すようにします。それでも直ぐに水温は下がります
気温によって発芽までの時間が変化しますから、最初は状態を見ながら時間の調整をします。
思ったよりもアバウトな感じでやっています・・・ ^ ^;
発芽玄米の炊き方
玄米とは違い発芽玄米になれば、白米を炊く時と同じで炊き上がります。炊飯器に玄米モードがあっても、玄米モードで炊く必要はありません。ちなみに私は炊飯用の土鍋で発芽玄米を炊いています。これが美味しいんです♪
ふっくらツヤツヤに炊けています。ご飯が美味しく炊けた時の印の「カニ穴」も出来ていますね。
玄米は完全食か?
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」にあるように、『一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ』で、本当に健康的に暮らしていけるのでしょうか?味噌と少しの野菜を食べることで栄養的に補っているようですが、他の栄養素を玄米がすべて持っているように感じますね。
玄米は完全食なのでしょうか?
玄米の栄養はスゴイ?
玄米は白米と比べれば栄養的には何倍も優れていると言えます。しかし、ほとんどの栄養素をそぎ落とした残りカスみたいな白米と比べてのことなので、玄米の持つ栄養素だけではスゴイとは言えません。玄米だけが持つ栄養素から言えば、玄米は完全食とは言えないということです。なので、私は野菜や豆腐、大豆、海藻類、きのこ類などを中心にしたおかずを摂っています。
玄米にプラスして食べているおかずとは
基本的に発芽玄米のご飯を茶碗に軽く一杯とみそ汁、おかずを2~3品くらいです。いわゆる、一汁三菜というのを基本にすると良いでしょう。
【ある日の私の食事】
発芽玄米のご飯、ワカメの味噌汁、ヒジキと大豆の煮物、冷奴(豆腐半丁)、しらすおろし
【ヒジキと大豆の煮物】
材料:ヒジキ、水煮大豆、ちくわ、人参、れんこん、マイタケ、油揚げ、糸こんにゃく
調味料:しょう油、顆粒だし、みりん、料理酒
具だくさんで作っています。薄味にするとそれぞれの材料の味がよく味わえます。
玄米食のまとめ
玄米食には賛否両論があります。しかし、玄米食を始めたかったらまずはやってみましょう。
いろいろ書いてあるサイトなどもありますが、読んでいくと、この人は玄米食をやったことがないのに批判だけしているな・・・とかが分かってきます。そういったサイトの情報を信じて玄米食をやめてしまうのはもったいないです。
玄米食は合う合わないもあると思います。
例えば、発芽玄米の効能や効果を理解しても、玄米の味や食感、匂いがどうしてもダメだという方もいらっしゃいます。また、なにか身体に合わないと感じるという方もいらっしゃいます。
自分に合わないと思いながら玄米食にすることはないと思いますし、私もお勧めしません。自分に合うと思ったら是非とも玄米食を始めてください。私のように、きっと良いことが起きます。