新茶の時期

桜の見頃が終わってしばらくすると、茶摘みが始まります。
この時期に摘まれたお茶が新茶と呼ばれます。
実は、美味しい新茶を飲んで、お茶に対する印象が変わったという方がとても多いんです。
今回は新茶について・・・です。

新茶の季節には新茶を飲まなきゃ

新茶の季節

新茶に限らず、旬のものは美味しいと言われています。
日本人なら日本茶を・・・とは言いませんが、旬なものを味わうのはいいですよ。

新茶とは?

新茶とは、4月下旬から5月中旬頃までに摘まれた新芽のお茶のことです。
一番茶とも呼ばれ、その年の最初に出た芽で作られたお茶です。

特徴としては、まず、香りが爽やかで、旨味と甘味が味わえるお茶です。苦みや渋みの成分のカテキンやカフェインが少ないのも特徴です。

新茶の値段は高いの?

出たての柔らかな新芽だけを手摘みした新茶は、量産が出来ませんので、高級品とされます。値段もそれなりに高くなります。
しかし、しばらくすると芽がたくさん育って、機械で茶葉を摘むようになると、たくさんのお茶が生産できるようになりますから、値段も下がって来ます。100g 1,000円前後となりお手頃な価格に落ち着きます。

新茶の美味しい入れ方

値段の高いお茶を買っても、入れ方が悪ければ美味しくありません。かと言って、新茶を美味しく入れるのが特別に難しいわけではありません。新茶の美味しい煎れ方

還暦オヤジは三十歳を過ぎるくらいまで、お茶の入れ方をよく知りませんでした。お茶は飲めればいい・・・というくらいでしたから。
ある時、親戚の叔母さんに叱られました。
その時も、いつものように急須に茶葉を入れて、ポットのお湯を注いで、しばらく置いてから急須を軽く回して、お茶を湯呑みに注ぎました。還暦オヤジが一口お茶を飲むまで黙って見ていた叔母さんが口を開きました。

「そんな入れ方をしたらお茶が美味しくないでしょ。ちょっとの手間だけで、お茶はとても美味しくなるんだよ」
そして、叔母さんがお茶を入れてくれました。それはそれは美味しくて、同じ茶葉から出たお茶とは思えないほどでした。

【美味しいお茶の入れ方】
1.急須に茶葉を入れる。一人分はティースプーンに2杯ほど。
2.ポットなどから一度湯呑みに入れて、湯を少し冷ます。
3.湯呑みの湯を急須に注いで、40秒から1分ほど置く。
4.急須を軽く回して、湯呑みに少しずつ注ぎ分ける。
5.最後の一滴まで注ぐ。

以上が、基本的なお茶の入れ方です。
ほんのひと手間かけるだけで本当に美味しいお茶が飲めます。

お茶の保存方法

お茶の保存方法

未開封のお茶でしたら、そのまま冷蔵庫に保存しましょう。長期の保存には冷凍庫で保存しましょう。
冷蔵庫や冷凍庫に保存しておいたお茶は、すぐに開封せずに、しばらく常温に慣らしましょう。冷蔵庫から出して、すぐに開封すると、温度差で水滴が付いたり、茶葉が湿気たりしますので厳禁です。

開封後は茶筒(お茶缶)などの密閉容器に入れて、涼しいところで保管しておけば十分です。ただし、出来るだけ早く飲んでしまいましょう。
開封後のお茶も冷蔵庫に入れる方がいらっしゃいますが、他の食品のニオイが移ることのないように注意することと、温度差による湿気には十分注意しましょう。

お茶に関する雑話

「お茶」を題材にした話は、それこそ日本中に転がっています。
それ程お茶は日本人の生活に根付いたものだと言えます。

ここでは、お茶に関するちょっとした小話を。へそで茶を沸かすような話ではありません・・・ ^ ^

「茶摘み」は春の季語。では「新茶」の季語は?

俳句

近頃、空前の俳句ブームのようですね。火付け役は、TBS系の番組『プレバト! !』のようです。
さて、タイトルの季語についてです。
茶摘み・・・は、なんとなく分かりますよね。春だなぁって・・・。還暦オヤジには俳句センスはありませんが。新茶・・・も、「新」という字も、響きも、なんだか春だねぇって感じですよね。
しかし、「茶摘み」は春の季語で、「新茶」は夏の季語なんです。
調べたら、こちらにありました。
「茶摘み」は春の季語。では「新茶」の季語はご存知ですか?
(tenki.jp)

八十八夜とは?

「八十八夜」というと、お茶や春の終わりの頃を連想すると思います。
♪夏も近づく八十八夜・・・♪ という、「茶摘み」の唄からの影響もあって、「八十八夜」というと、お茶とか夏の準備をする時期と思うようになったのでしょうね。

お茶でいう八十八夜とは?

八十八夜

これを書いている還暦オヤジは、「八十八夜」と言えば、すぐにお茶を連想します。中でも、新茶を思い浮かべますね。
八十八夜に摘まれたお茶は特別だと言われています。しかし、これは俗説で、八十八夜のその日に摘むお茶ではなく、その年の初めて出て来た茶の新芽を摘んだものが、特別な新茶として重宝されています。
一芯二葉(いっしんによう)と呼ばれる、新芽(芯)と、その下の2枚の葉だけが摘まれた茶葉を特別な新茶とされているのです。その貴重な新芽は手摘みされるので、量が少なく、よって、高級品として扱われます。値段もかなり高いものとなります。それ以降の茶葉は、ハサミや機械で摘まれるので、量もたくさんになるので、値段も落ち着きます。

暦の八十八夜とは?

基本的に、立春から88日目の日を「八十八夜」と言います。
立春は年によって変わるので、八十八夜も年によって違います。とはいえ、何日も違う訳ではありません。
『21世紀初頭の現在では平年なら5月2日、閏年なら5月1日である。数十年以上のスパンでは、立春の変動により5月3日の年もある。』(出典:Wikipedia)
例えば、2017年の立春は2月4日なので、八十八夜は5月2日となります。

八十八夜を連想する茶摘みの唄

【『茶摘み』の歌詞】
夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠

日和つづきの今日この頃を
心のどかに摘みつつ歌ふ
摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにゃ日本の茶にならぬ

還暦オヤジには、この歌の思い出があります。
幼い頃に、近所の女の子と向かい合って、この歌を歌いながら、手をバチバチ合わせて手遊びをした思い出です。ただ、それだけですが・・・ ^ ^  手遊びを知らなかったら、youtubeで検索してください。

まとめ

お茶について、新茶についてのうんちくを思いつくままに並べてみました。
お茶は日本の文化だ!
などと言うつもりはありませんが、美味しいと言われるお茶、とりわけ新茶を、上記に記した【美味しいお茶の入れ方】を参考に飲んでみてください。
他には何も言いません。