初鰹とは
『目には青葉 山ほととぎす 初鰹』という、初鰹をテーマにした有名な俳句があります。
これは江戸時代の俳人の山口素堂の俳句です。
普通、俳句では季語は一つなのですが、この俳句は季語を三つも使っています。当時、江戸で人々が最もすき好んだもの三つということです。
夏井いつきおばちゃんは何とおっしゃるでしょうね・・・ ^ ^
でも、これだけの名句ですから『才能アリ』でしょうね。山口素堂に失礼か。。。夏井いつき先生も初鰹を召し上がりたくなるでしょうね。
初ガツオは何故こんなに重宝がられるのか
初鰹(はつがつお)が重宝がられる理由に、初物には福があるとされる日本独自の言い伝えがあります。初物は縁起が良いとされていたんですね。
そして、初物は旬のものになりますから、味も美味しい訳です。
更に、初鰹は江戸時代の江戸っ子の粋の領域でもあった訳です。
当時の江戸っ子は、粋ということを大切にしていましたから、初物である値段の高い初鰹を無理をして購入したのでしょうね。
こんなことも言われていました。
『初鰹は女房子供を質に出してでも食え』
こういったことから、初ガツオが重宝がられるようになったのです。
鰹には旬が二度ある
鰹には旬と言われる時期が二度あると言われています。
それが、初鰹(上りガツオ)と戻り鰹(下りガツオ)です。
毎年4~5月に太平洋近海を黒潮に乗って北上する鰹を上りガツオと言います。それが、初鰹です。味は脂がのっていないのでさっぱりとした風味になります。そして、初秋8月下旬~9月になると南下をする鰹を下りガツオと呼びます。それが、戻り鰹です。戻り鰹は餌をたっぷり食べて来ているので脂がのり、濃厚な味わいとなります。
鰹好きの間では、初鰹と戻り鰹の好みは分かれるところです。
初ガツオの美味しい食べ方
初ガツオはもちろん刺身でいただく訳ですが、鰹と言えばやはり『かつおのたたき』ですね。
かつおのたたきのレシピ
もちろん、カツオは超新鮮なものを用意します。
- カツオを皮つきのまま柵(サク)取り
- サクにクシを通して表面を強火で炙る(藁を使うと香りが良い)
- すぐに冷水でしめる
- 水気を取って1cmくらいの厚さに切る
- 少々の塩をふり手か包丁の背でたたく
- 大きな皿に盛り付けて薬味とたれをかける
【薬味】
ネギ、青じそ、みょうが、あさつき、しょうが、にんにく、大根おろしなどが合います。
【たれ】
基本的にポン酢や柑橘類の酸味を加えたしょう油のたれが合います。
かつおの漬け丼のレシピ
漬け丼というと使う魚はマグロが多いのですが、初ガツオを使った漬け丼も美味しいです。
- カツオの刺身をポン酢に30分ほど漬けておく
- ネギや青じそ、みょうがなどを千切りにする
- 丼にご飯を入れ、上からきざみ海苔を乗せる
- 海苔の上にカツオを乗せ、混ぜ合わせた薬味を上に乗せる
- 最後にカツオを漬けた汁をかけて出来上がり
とてもさっぱりと美味しくいただけますよ。
まとめ
目には青葉 山ほととぎす 初鰹
いや~、いい俳句ですよね。
この俳句が先か、初ガツオと聞くのが先か分かりませんが、4~5月になると初鰹を食べたくなります。